日々、数多くの車両のコーティングに携わるプロの研磨士として、コーティングにかんする相談や悩みにお答えしています。「BMWの純正コーティングと専門店でのガラスコーティングはどちらが良いのか?」というお問い合わせをいただいたので、自分なりの見解をまとめました。参考にしてください。
■BMWの名前の由来と歴史
BMWとは、ドイツ・バイエルン州に本社を置く自動車・自動二輪メーカーである【バイエリッシェ モトーレン ヴェルケ(Bayerische Motoren Werke AG)】の略称です。傘下には英国のロールス・ロイスとMINIの2社があります。 ロゴマークは黒の縁取り、白と水色のクロスした円形デザインが特徴。白は白い雲、水色は、青空をイメージし、クロスした十字は航空機のプロペラをモチーフにしています。もともとは航空機エンジンの製造メーカーという経緯が込められており、黒い外円と白と青で対象に4分割した内円のデザインです。
■BMW純正イノベクションコーティングとは?
イノベクションコーティングはBMW純正のポリマーコーティング剤です。BMW正規ディーラー様で施工されています。
イノベクションコーティングはヨーロッパにてヨットなどの船舶、プライベートジェット機などの塗装面保護のために開発されました。弾力性を持つ4~7ミクロンの厚い光沢フィルム保護層は、紫外線や赤外線による塗装の酸化や艶引け、海水、鉄粉、悪天候などからも塗装面を保護します。 このように、数々のポリマー剤の中でも群を抜いて性能を発揮するのが「イノベクション」なのです。 ユナイトのポリマーコーティングではそのイノベクションコーティングに匹敵するペルマガードを施工しております。正規代理店よりも比較的リーズナブルな価格で施工できるため、敢えてガラスコーティングではなく、こちらのポリマーコーティングを指定する方も多くおられます。ただし、ガラスとプラスチックとの対比からもわかるように、持続性ではガラスコーティングに劣ります。
■BMWの塗装
BMW車は、塗装表面(クリアコート)に、塗膜が変形した場合でも太陽光などの熱により、自己修復する特性を持つ「BMW自己修復性耐すり傷塗装」を採用しています。ご存じでしたでしょうか?これは熱によって、キズを自動修復する優れものです。 トヨタではセルフリストアリングコート、日産ではスクラッチシールドと呼ばれている塗装と同じ原理です。 この塗装に硬化系のガラスコーティングを施工すると、その自己修復力は低下します。それならばガラスコーティングはしない方が良いのでは?と思う方がいるかもしれません。 【自己修復性耐すり傷塗装】について簡単に説明しましょう。
この塗装はクリア層に柔軟性があるため、自己修復力を発揮します。ですが、表面がスパッと切れてしまったキズに関しては修復不可能です。しかし、目には見えにくい微細な傷は修復可能です。 つまり、人の目に見えるような、明らかな傷は修復できないという特徴があることを選ぶ前に知っておく必要があります。
■ガラスコーティング or ポリマーコーティング
BMWのコーティング施工に関して、選択肢としては2つ挙げられます。 1つ目は、この塗装の修復力をダウンさせても、それよりも強いコーティングで塗装をガードしていく。 2つ目は、自己修復性耐すり傷塗装の性能を損なわないようにする方法。そのために持続効果は低くなりますが、柔らかいコーティングで保護する選択です。ここでいう柔らかいコーティングとはポリマーコーティングを指します。
純正の塗装の性能を重視させるか、塗装の強化を重視するかによってどちらにするのか。難しい判断に思えるかもしれませんが、正解はなく、自分の車をどう保ちたいかを考えて選ぶのがベストです。
ユナイトではどちらの選択肢にも対応できるよう、様々な溶剤を取り揃えています。まずは大切な車をどのような状態にしたいのか、オーナーの気持ちを第一に考えてから提案しています。溶剤の知識や品ぞろえ、施工後のメンテナンスなどに関するお問い合わせにも丁寧にお答えしています。
■まとめ
BMWで納得のいくコーティングをするためには、車の特性を深く知る「良心的なプロ」に相談できるかどうかが重要です。 優良なお店は、話をじっくり聞いた上で、大切な愛車を美しく長く保つサポートを一緒になって考えてくれます。施工後も長く付き合えるような専門スタッフのいるお店であれば、メンテナンスの相談も安心してできますよね。大切なのは、施工環境とスタッフの姿勢と人柄、サービス。あなたの愛車を預けるに値する優良店をぜひ見つけてください。